2023年10月23日

テーマ：

植物・生物／人・地域／食

年　齢：

3〜5歳児

ねらい：

・トマトの変化に気づき、収穫できる喜びをクラスみんなで共有する。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・たった一つを大事に考え、食べられる喜びを感じる。

子どもたちが心配していたトマトの傘、保護者の方が農業用の曲がった棒を貸してくださり、

参観日にお家の方の力を借りながら丈夫な傘（雨よけ）ができました。

他のクラスのお友だちも毎日のように見にやってきます。

やっと赤くなりました！

朝発見しましたが、やらなければいけないことがあり、帰りの時間に話し合い。

年長「どうやって、誰が取る？」

「私が取る！」「僕も取りたい・・・」と年少さんが言い出しました。

年長「年長さんは大きいでがまんできるよな。初めてだから年少さんから取らせてあげる？」

年長「いいよ〜　じゃぁうさぎさん（年少）取る？」

年長「よし、年少集まれ〜くじ引きするぞ〜〜〜」

くじ引きでトマトを取る年少さんが決まりました。

それじゃ明日とるかな！ということでその日は終わりになりました。

次の日、くじ引きで決まった年少さんは、お家でお母さんと取る練習もしてきたんだそうです。

そしてなんと前日は１つだった赤いトマトが3つになっていました。

「本当だ、赤いの3つになってる！」

もう一回くじ引きをして、新たにふたりの年少さんがトマトの収穫をすることができました。

周りにいる年長・年中のお友だちはうまく取れるか心配そうです。

「トマトが3つ取れました」と給食室に持って行くと給食先生が「人数分（２０人分）になるように切るね」と言ってくれました。

しかし子どもたち「切るんじゃなくて、人数分取れるまで冷蔵庫にとっておいてほしい！」

子どもたちの要望に納得。そのまま冷蔵庫に入りました。

・かっこいい傘ができてよかった。

・これで大玉レイカはだいじょうぶだね。

・トマト赤くなったの誰が食べる？

・他のトマトが赤くなるまで待つ。

・腐っちゃうよ。虫に食べられちゃうかも・・・

・他のトマトが赤くなるまで給食室の冷蔵庫でとって置いてもらう。

・1ことったら他のトマト赤くならないよ。だって全部つながっているよ。

・でも、ばぁちゃんが大丈夫っていってたよ。

・年少さん取り方分かるかなぁ？

・教えてあげればいいんだよ。

みんなで畑作りから一生懸命考えて、雨から守ったり、強風から守ったり、水浸しになった畑を慌てて修理したりして、ここまで来ました。やっと１個赤くなったトマト。初生りの大事なトマトです。簡単には食べられません。誰がとるかを一生懸命考えて決めようとしている姿に感動しました。

だからこそ、代表になった年少さんのお家の人も、簡単にとってはいけない。がっかりさせてはいけない。潰さずに落とさずに丁寧に取れるようにしないと！・・・と練習までしてくれたと思います。子どもたちの思いをおうちの人も受け止めてくれたことに驚きと感謝の気持でした。

１個が３個になった喜びと複雑な気持ち。でも、やっぱり年少さんにとらせてあげるという思いは年長さんも年中さんも変わりません。いつもクラスみんなで考えて突然のことにも対応する子どもたち。すごい力だなと思う。

年長さんを中心に話を進め年少、年中さんにどんな手助けが必要かをみんなで考えていくことができます。こんな経験ができると思うと一気にたくさんの収穫ではなく、１個（３個）の収穫もいいものだなと感じました。

すぐ食べるのではなく、まさか、人数分取れるまでとっておくとは！これも子どもたちの大切な思いです。