土 植物・生物 水 空・天気 人・地域 カナヘビとももぐみ

2020年9月11日

テーマ:
土/植物・生物/水/空・天気/人・地域
年 齢:
4歳児
ねらい:
•身近な生き物と関わり生命の大切さを感じる。
•図鑑や絵本で調べたことや知っていることを友だちと共有する。

活動内容

信濃町では、朝晩は少しずつ風が涼しくなり、秋の訪れを感じるようになってきました。耳を澄ますと、蝉の鳴き声からスズムシやコオロギの鳴き声に変わり、空にはトンボが飛んでいます。

そんな自然の中で年中組の子どもたちは虫探しをしたり、捕まえて調べてみたり、飼ってみたり‥生き物とたくさん触れ合っています。

 

その中でも6月からずっと興味を持って育てているのが‥カナヘビ(この辺りではカゲチョロとも呼ばれています)です‼︎

 

以前のやまほいくの投稿で、年長さんがカナヘビを飼育している様子を投稿しましたが、年中のクラスでもカナヘビを捕まえてきて飼育しているのです!

今回はそんな年中組のカナヘビと一緒に過ごしている様子を紹介します。

 

6月初旬、園舎裏のわくわく広場・子どもたちの下駄箱の中・花壇の木枠の穴の中から‥と次々とカナヘビを見つけた子どもたち。

「飼いたい」と飼育ケースに入れました。

 

しかし、ここで心配が‥

昨年度‥年少さんだった頃、カエルが大好きで見つけては飼育ケースに入れ嬉しそうに観察していました。が、まだまだ3歳児。ケースに入れっぱなしで干からびてしまったり、お腹を空かせて死んでしまうことが何度もありました。

 

一年経ち、年中になったらどうだろう‥??少し心配しながらも「飼いたい」という子どもたちに任せてみることにしました。

 

カナヘビをケースにいれるとまず、「エサがないと死んじゃうよ」と子どもたち。エサは何か調べ始めました。

「生きてる虫しか食べないんだって!」早速書いて貼ってくれる子もいました。

わくわく広場で生きているバッタを捕まえてはケースに入れています。

 

「名前つけようよ!」

三匹それぞれに名前も付けていました。チョウロちゃん、かんくん、きいちゃんに決まりました。

 

飼っている中では交尾の場面も目撃し、「チョウロちゃんが噛まれてる‼︎かわいそう。。」と喧嘩をしていると思った子どもたち。

 

絵本で同じ場面を探し、「結婚式したんだね」「卵生まれるかなぁ??」と楽しみにしていました。

お腹の大きくなってきたカナヘビを見て、「赤ちゃん生まれてくるようにバッタをたくさん入れなきゃね!」と張り切ってバッタを捕まえてはいれて、いたある日‥

ついに卵が生まれてきました。4つの卵に子どもたちは大喜び。

毎日毎日ケースを見て卵を観察していました。‥‥‥が、その中の1つだけ色が違い、大きくならずに少しずつしぼんでいってしまいました。「大丈夫かなぁ??」と心配さながら見守っていました。

そしてついに!三匹の赤ちゃんが孵化しました‼︎朝登園してケースを覗いて大興奮‼︎

「小さいー」「かわいい〜」

すぐに触ってみようとする子も。「わぁ、赤ちゃんだけどすばしっこいー‼︎」

「一個の卵からは生まれなかったんだね」と言う声もありました。

そして、「赤ちゃんが生まれたって分かるように、絵を描いて貼っておこう」と絵を描いてケースに貼る子もいました。

 

しかし、大切にしていた赤ちゃん‥

週明けに登園すると、2匹死んでしまっていました。

「お休みの日に水をあげられなかったからかなぁ?」「日が当たって暑かったんじゃない?」「エサを上手く食べられなかったのかなぁ??」それぞれに考えていました。

カップに入れてじっと観察する子も。「目が閉じてる‥」「動かないね。」

お墓を作ってあげようと、わくわく広場へ。

「お布団敷いてあげたい」と葉っぱを敷く子。

「お花を飾ったら寂しくないかな?」ときれいな花を見つけては乗せてあげる子もいました。

その後、さらに赤ちゃんの様子を確認して「元気だよ」と見守ったり、世話を一生懸命にしています。

子ども達のきづき

赤ちゃんカナヘビが卵から孵化した日‥

親のケースを運んで来て赤ちゃんのケースの隣に置く子がいました。

「お母さんとお父さんにも赤ちゃんを見せてあげなきゃ!」と。

ケースをくっつけて「赤ちゃんが生まれたよー」と見せてあげていました。すると、ちょうど1匹が赤ちゃんのケースの方を向いていました。

「赤ちゃんを見てるよー!」「良かったね」と満足気な子どもたちでした。

 

赤ちゃんカナヘビのケースを運ぶ時はそーっと抱っこして運んだり、揺らさないように気をつけている子どもたち。

「まだ赤ちゃんだから抱っこしてるんだよ。」

 

そして、園庭でまだ少し小さなカナヘビを見つけました。

見つけるとすぐに「かんちゃんの色とそっくり!」「かんちゃんの子どもかもしれないよ!」「きっとかんちゃんに会いたくてきたんじゃない??」と子どもたち同士で盛り上がっていました。どうやら、飼っているカナヘビの中の1匹、かんちゃんと色が似ていたようです。

捕まえてお腹を観察‥

「お腹が黄色いから女の子かな?」

 

そして、何ヶ月も同じケースに入っているカナヘビ。毎日ケースを開けて覗いたり、エサを入れている子どもたちからこんな声が‥。

「ケースが臭いよ!」

「なんで臭くなっちゃったのかな??」と問うと、「カナヘビもうんちとかおしっこしてるからだよ。」「自分で掃除できないもんね。」と、ケースの掃除をしようと決めた子どもたち。

ケースを洗い、新しいお家を作ってあげました。

 

生きてるものはみんな食べて、うんちをして、自分たちと同じなんだと気づきました。

そして、自分たちはお父さんやお母さんが掃除してくれるけど、カナヘビは自分たちで掃除することができないから‥と自分たちとカナヘビを重ね合わせながらお世話をするようになってきました。

事例に対する保育者の思い

1年前はカエルにしか目が向かないほどカエルが大好きだった子どもたち。

1年経った今は色々な生き物に目が向くようになり、探したり、調べたり、捕まえて世話をしたり、観察したり‥生き物への興味が広がってきました。

その中で大切に飼っている生き物の誕生や死、別れにも直面しました。死んでしまった生き物を見て「もう目が開かないね」「動かないね」と寂しそうにしていた子どもたち。

また大切に育てた蝶との別れは涙が出たり、また同じ蝶が飛んでいるのを見つけると「遊びに来てくれた」と喜ぶ子どもたち。

優しい心や姿が見られて嬉しくなります。

生や死を経験しながら1つしかない命、生き物や人、自分の命の大切さ、尊さを学んでいってほしいなと思っています。

しなのちょうりつかしわばらほいくえん 信濃町立柏原保育園

園の形態 普及型
代表者氏名 園長 : 柳澤 美香
運営法人 信濃町
運営法人代表者名 信濃町長
園の設立日 1963.7.1
認定日 2015.10.13
区分 保育所
住所 〒389-1305 上水内郡信濃町柏原2571-1
エリア 北信
お問い合わせ先 TEL : 026-255-3740 
FAX : 026-255-3740 
MAIL : kasiwa-h@town.shinano.lg.jp
ホームページ https://www.town.shinano.lg.jp/
定員数 未満児 : 30人 3歳児 : 25人 4歳児 : 25人 5歳児 : 25人 6歳(学童)以上 : 0人
基本開所曜日 月,火,水,木,金,土
基本開所時間 7時30分〜19時
延長保育の有無 要問合せ
園児募集 要問合せ
保育者募集 要問合せ