園には桜、イチョウ、松、サワラ、カシワ、藤、ハコネウツギ、梅、柿、カリンなど様々な木があり、子どもたちは、花、葉、実やそこに集まる虫などに触れて遊んでいます。
園周辺は田畑に囲まれ、また、神社やお寺も多く、子ども達は畔や広場、神社で散策や草花遊び、木の実拾いなど楽しんでいます。自然の中では危険が伴うこともありますが、”危ないからしない”のではなく、”危ないけど、こういう時には気を付けると良い”ということを伝えながら、自然と共に生きる力を育む経験を広げていきたいと考えています。
地域の方が保育園のために畑の手入れや畝作りなどをしてくださっています。子ども達は好きな野菜を育て、給食や夏のカレー会、秋の焼き芋会などで収穫物をおいしく味わっています。畑の活動(種蒔き、苗植え、水やり、草取り、収穫)は、食への関心に繋がっています。
ボランティアの方による「おはなしの会」やサッカー教室、野球教室、未就園児交流、福祉ひろばや公民館との交流などを行っています。
2025年9月24日

春先に花を咲かせた保育園の梅がたくさん実をつけたので、年長さんに梅シロップづくりの提案をしてみました。もちろん、担任と給食の先生に相談の上のことです。子どもたちからも先生たちからもOKを得て、6月のある日、梅シロップづくりにとりかかりました。
収穫した梅は3㎏弱。この日の当番が部屋まで梅を運びました。
前もって作業工程を知らせておいたので、クラスの子どもたちは念入りに手を洗い、着席して待っていました。
いよいよ作業の開始です。梅のエキスがよく抽出するよう、実の表面に串うちをしました。誤って自分の手指に串を刺さないように子どもたちは注意を払いながら、真剣に取り組みました。
串うちした実は砂糖と交互に保存瓶へ。シロップの出来上がりを楽しみにしながら、丁寧に瓶に入れました。
全て入れてふたをすると、じっと見つめ期待をふくらませる子どもたち。
それからというもの、毎日「梅シロップできた?」とシロップの観察が始まりました。まだできていないことを知ると「まだか~。」と一瞬は落胆しながらも、ニコニコの表情です。楽しみにしていることがうかがえました。
保存瓶の砂糖が少しずつ溶け出し、液体が見られるようになりました。
数日がたち、子どもたちの期待は一層大きくなったころ、琥珀色のきれいなシロップができあがりました。
できあがったシロップを給食の先生に水で希釈してもらい、みんなで乾杯。「あまくてすっぱくておいし~い!」
梅シロップは大成功です。
後日、小さいクラスの友達にも梅シロップをふるまい、とても喜ばれました。
梅シロップを口に含んだ子どもたちは「おいしい!」と大絶賛。自分たちが串うちした梅が、美味しいシロップになったという体験を通して、「家でも作ってみた!」という子もいました。
少しずつ梅がエキスを出し、砂糖も溶けだして液体が見られるようになると、興味深く見入る姿もありました。
また、「保育園の梅って、ここにあったんだ。」と梅の木を認識する子もいました。

今回の体験を通して子どもたちは、作ることの楽しさや仲間と一緒に経験する楽しさを味わう機会になったことと思います。実体験をすることで興味が広がり、「またやってみたい。」の思いになったかもしれません。梅の木が身近に感じられるようになったこともうかがえました。今はまだ自然の恩恵を感じるには難しいでしょうが、いつか自然への感謝の気持ちがもてるようになることを願います。