植物・生物 アカハライモリの誕生

2025年8月12日

テーマ:
植物・生物
年 齢:
5歳児
ねらい:
・アカハライモリの飼育や観察を通して、生き物への興味を広げたり命の大切さを感じたりする。

活動内容

昨年度の年長から引き継いで、年長ばら組の部屋ではアカハライモリを飼っていました。

 

6月頃、水槽を覗くと水草に黒いポツポツしたものがついており、「タマゴだ!!」と発見!

いつ、どんなふうに形が変わるのか…別ケースに移して見てみることにしました。

 

 

ある日、まだかえっていないタマゴを持ち上げて「そろそろ出てきそうだね…」と見ていると………ぽちょん。

子ども達は目をまんまるにして顔を合わせ、自然と拍手が起こりました。

「…落ちた!」「タマゴから出てきた!」「うまれたの!?」「おめでとう!」

まさかの瞬間に立ち会えて驚きと喜びの子ども達。それまではあまり興味が向かなかったけれど、その日から給食を食べ終えると「イモリにご飯あげたい!」と気にかけてくれる姿が増えました。

そしてついに、タマゴから孵った赤ちゃんが20匹に!!

 

隣接されている小学校の田んぼにお邪魔し、イモリの餌”ミジンコ”を取りにいきました。

 

スポイトで与える際に、「弱っちゃうもんで赤ちゃんに当てないようにね!」と、水を入れる場所や力加減を意識しようとする姿がありました。

しかし、いいことばかりでなく、赤ちゃんを育てることはとても難しいということも学びました。

「この子、うごかないよ」「死んじゃったかな…」

こまめにお水換え、エサやり、温度管理をしていましたが、原因がわからないまま1匹、また1匹…と亡くなってしまうことが続き、8月には、残りがあと1匹となってしまいました。

「あついのかな」「ごはんかな」と考える声もありました。みんなでお墓を作って、手を合わせました。「天国行ったら大人になれるかなぁ」

エサを色々試したところ、冷凍赤虫は良く食べる!ということで、1人1回ずつ、エサやり体験をしました。

「げ!これたべるのー??」「あ!食べた!!」「ぱくってしとる!!」

「NHKの”ダーウィンが来た!”で、アカハライモリのことやっとったよ!」と情報を得たので、みんなでダーウィン鑑賞会をしました。

イモリの様子を見て「かわいい~♡」が炸裂。しかしかわいいだけでなく、鑑賞後に感想を聞いてみると、子ども達なりに様々な気づきや思いが出てきました。

また、鑑賞後に水槽を覗き、「タマゴあるかな!?」「スイスイ~って泳ぐの見たい!およいでよ~」と改めて観察をする姿がありました。

 

職員室で赤ちゃんを観察していると、年少児が見に来ました。

赤ちゃんを指さし、

「どこにおったの?」

保育士から「ばらさんの部屋に、その赤ちゃんのお父さんとお母さんがいるよ~」と聞くと飛んでいき「おった!!」と見つけていました。

 

「かわいいね」「大きくなってほしいな」とみんなで思いを寄せながらお世話をしてきたイモリ。子ども達もイモリも、互いにたくさんのパワーを受け取りながら、すくすく大きくなっています。

 

 

子ども達のきづき

・「タマゴの周りに透明のやつがついとる。赤ちゃんを守るため?」

・「タマゴがちょっとずつ体の形になってきた!(タマゴを指さして)これ、そろそろ出てきそう!」

・スポイトでミジンコを入れる時「弱っちゃうから当てないように」「ほかのお友だちもご飯あげたいから、ぼくはこんくらいちょこっとにしてみんなに残しといてあげる!」

・「赤ちゃんって心臓どのくらい小さいの?」「ちっちゃいもんですぐしんじゃうのかも」「赤ちゃんって育てるの難しいね。」

【ダーウィン鑑賞会】

・冬季に大量のイモリが集まる”イモリ玉”を見て、「あったまるため?」と見ていましたAさん。オスとメスが出会う場所であることを知り「あれはあったまるだけじゃなくて、結婚する場所なんだ~ってわかった。」と話していた。

・赤ちゃんを産むシーンを見て「葉っぱにタマゴを大事にぎゅーってしとるのがかわいかった。」「なんかちょっと泣きそうだった。」

事例に対する保育者の思い

・4月当初はイモリにあまり興味がなかった子ども達がこんなにも可愛がってくれる姿を見て、1つ1つの経験が「もっと知りたい!○○したい!」と思う芽に繋がっていることを感じました。また、生き物が可愛いという思いだけでなく「大切にしよう」と小さな命にも思いを寄せる子どもの姿に、嬉しさと、その思いが届いて赤ちゃんが元気に大きくなって欲しいなと感じました。いいことばかりでなく、うまくいかないことも感じながら、失敗も成功も子どもと一緒に考えて経験し、今後も命の大切さに向き合っていきたいです。

・ダーウィン鑑賞会は少し難しい内容もあったかと思いますが、子ども達なりにイモリのことをさらに知る機会となりました。前よりももっと可愛いなと思えたり、「赤ちゃんが大きくなるの見たい!」と成長を楽しみに思えたりしたのではないかと思います。1つの生き物への興味の広がりや、大切に思う気持ちの育ちを感じました。そんな子ども達の言葉や様子が見られて嬉しく思います。

にんていこどもえんいいだしかわじほいくえん 認定こども園飯田市川路保育園

園の形態 普及型
代表者氏名 園長 : 宮崎 千保子
運営法人 飯田市
運営法人代表者名 飯田市長
園の設立日 昭和43年6月1日
認定日 2017.10.27
区分 認定こども園
住所 〒399-2431 飯田市川路3467-2
エリア 南信
お問い合わせ先 TEL : 0265-27-3202 
FAX : 0265-27-3202 
MAIL : ns-kawaji@city.iida.nagano.jp
定員数 未満児 : 人 3歳児 : 15人 4歳児 : 15人 5歳児 : 15人 6歳(学童)以上 : 人
基本開所曜日 月火水木金土
基本開所時間 7:30~18:30
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