2025年8月22日

テーマ：

土／植物・生物／水／空・天気／人・地域／食／つくる

年　齢：

５歳児

ねらい：

・野菜の生長に興味関心を膨らませ、収穫を喜ぶ。
・自分の考えや発見を伝え合い、友だちと共感する。

☆「どの野菜が食べたい？」

育てるのは二十日大根の白と赤、にんじんです。

自分が食べたい野菜を選び、みんなで種まき。
年長さん、野菜を育てはじめました。

「種がそっくりだね」
「種は赤くないんだ」
「混ざっちゃいそうだよね」

種を観察しながら、優しく土に撒きました。

「はやくにんじん食べたいな～」
「明日には芽が出るかな？」

生長を楽しみにしながらも、
待ちきれないようです。

みんなで野菜の観察と水くれがスタート！

☆「土が白いときは水をあげてね」

先生から聞いた水くれの約束を思い出し、
外遊びの前に畑を確認すると…

「あ！土が白いよ！水あげなきゃ」

乾いた土に気付き進んで水くれをしています。

———　数日後　———

「あっ！」　「みてみて！」

土から顔を出した小さな芽に大喜び！

「赤い二十日大根の芽は下が赤くなってるんだね」
「にんじんの芽は細いんだね」
「なんか草みたい」

「まだ出来ないの～？早く食べたいな～」

———　ある日の給食　———

デザートは、キウイフルーツ！！

種がたくさん入ったキウイフルーツを見て
何か思いついたみたいです。

「この種もしかしたら、、、」

一生懸命とった２粒の種。

「この種、土に埋めたい！」
「キウイ出来たらパフェにしようかな～？」

ということで、
次の日に大切にとっておいたキウイの種をそっと土に撒きました。

水をあげて･･･

「芽、でるかな～」
「水足りないかな？」

1日、３日、１週間、、、「出ないな･･･」

１０日、２週間、、、「まだ、出ない･･･」

しばらく経っても芽は出ないまま。
出てこないキウイの芽、どうする･･･？

「芽全然出てこないね･･･
うーん、また種埋めれば良いか！」

「デザートにキウイが出たらまた種取れば良いよね」

「いちごも種あるよね？次はいちごにしようかな～」

芽が出なくても興味は止まらず、
子どもたちの期待は膨らむばかりでした。

———　そういえば畑は･･･？　———

「あーっ！」「みてみて」
「はつかだいこん、出てきた！」

土からひょっこり顔を出した、二十日大根。
そろそろ食べ頃です！

プランターのにんじんも葉っぱが大きくなりました。

「もう食べられる？」
「食べたい！」
「食べて見ようかな･･･」
「大きいのが良いな～！」

待ちきれないみんなは早速収穫！
葉っぱをのぞき込みながら、食べたい野菜を選びます。

「こっちかな？いや、こっちの方が大きいな。」

「いっただきま～す！！」・・・ぱくり！

「･･･はつかだいこんから～い」
「にんじんの味がする」
「なんか、だいこんみたいだね」

美味しい顔に苦い顔、いろんな表情をする子どもたち。

自分で育てた野菜をしっかりと味わいました！

「あ～もっと食べたかったな」

・野菜を育てることに興味を持ち、種の形や色を見比べたり、野菜のお世話の仕方を知ったりしながらもはやく食べたい気持ちを言葉にする子どもたち。
・種を蒔くと「明日には芽が出る？」「来週には食べられるかな」野菜が育つ時間がピンとこなくて、すぐにでも食べる気持ちでいっぱいでした。「まだ芽が出ないの？」「水あげたら出てくるのかな」そんな言葉が聞こえ、少しずつ野菜を育てようとする気持ちが膨らんできました。数日後、芽を見つけると大喜び！日々大きくなっていく芽に興味津々です。
・やっと収穫！心待ちにしていた自分たちで育てた野菜の味は、想像と違っていたかもしれません。「美味しい！」「からーい」「もう食べられない･･･」「おかわりちょうだい！」でも、自分たちで育て収穫した野菜の味はきっと子ども達にとってひとつの経験になったと思います。

・「どの野菜が食べたい？」から始まった野菜作り。食べるにはどうしたらいいかをみんなで考え、種を蒔くことにしました。野菜を育てる中で、種の大きさや芽の色、葉っぱの形など、様々な発見や気付きを友だちと共感する面白さや楽しさを感じられたら良いなと思い活動してきました。収穫してから、泥のついた野菜を洗ってかじって、触感や食感、五感を刺激するような経験が野菜作りを通して出来たかなと思います。
・給食で出た果物の種を見つけ、埋めてみようと考えながら興味を広げていく姿はとても可愛くてつい見守ってしまいました。いくら待っても芽が出ない、どうするかと思いきや、「次はこうしてみよう」「こうしたらいいよね」と前向きに興味をどんどん広げながら様々な発想をする姿を見て嬉しくなりました。
・子どもたちの発見や思いに共感しながら、興味を膨らませ実践したり考えたりできる活動をこれからもたくさん経験できるよう工夫していきたいと思います。