本園の特徴

私たちの園は、自ら伸びていける環境をたっぷりと用意しています。その一つが裏山。裏山は園舎の後ろに隣接し、四季を通じて子どもたちの遊びや生活の場になっています。
豊かな自然の中でのびのびと遊び、たくさんの不思議と出会う子どもたち。そこで子どもたちの心と体は動かないではいられなくなるのです。
人との関わりも豊かになっていきます。附属幼稚園ではこのように、人間の本性をうまく引き出してくれる自然に感謝しながら、自然と共に生きる仲間として受け入れながら保育を楽しんでいます。
「子どもの感性は必ず何かをとらえ、一人ひとりの人生の根っこになる」ということを信じて、自然保育を実践しています。

自然の中の多様なテーマ

自然に存在するたくさんの要素との関わりから、
子どもたちは様々な体験を通して「気付き」を得ます。

土 つるつるするね、もにゃもにゃ!:夏(上田女子短期大学附属幼稚園)

2015年12月17日

テーマ:
年 齢:
4歳児
ねらい:
・砂、泥、土粘土など自然の素材のいろいろな感触を楽しむ
・友達と一緒に素材からイメージをふくらませて遊ぶ

活動内容

砂場ではうまく泥団子を作れないK児・R児・F児。その中でもR児は、自分の思いを友達に伝えることが少なく、また、相手の気持ちを感じて遊ぶ経験も少ない。K児とF児はいつも遊んでいる友達だった。

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雨上がりの原っぱで、タイヤブランコで遊んでいたときのこと。K児は、原っぱの粘土がむき出しになっているところを見つけて、「おーい、R君たち!お団子作る?」と呼びかける。
以前、裏山へ粘土取りに行ってこねて遊んだことを思い出して、砂場ではうまく泥団子を作れなかったが、この土でなら割れない泥団子が作れると思ったようだ。
R児はK児の声を聞いて、「お団子作る!」と走り寄って行った。
K児の誘いにR児がのり、一緒に泥団子を作っていく。
指で、粘土の固さや湿り具合を確かめながらかき集める。
R児は、ぎゅっ、ぎゅっと握りながら、「つるつるするね」と、土の感触を表現した。
そこに、F児が走り寄ってきた。2人の楽しそうな様子見て、自分も遊びに加わりたくなったようだ。
R児は、また、指から伝わってきた土粘土の感触からイメージした言葉を表現した。
「わー、もにゃもにゃ」と言って笑う。
K児もまねして「もにゃもにゃ」と言う。土の感触と言葉の面白さを感じている。
K児は、今度、粘土を手のひらで上下におさえながら丸く固めていく。R児も、K児と同じように丸くしていく。どのようにやったら、割れない泥団子ができるのか、手のひらの広げ具合や力の加え方、転がし方など、微妙な加減をしながら作る。
だんだん丸い団子になってきたのを大人に認めてほしくなったのか、教師の方を見てにこりと笑う。
そこから、どのくらいの大きさの泥団子にするか言い合う。
すると、F児が、「おれが作ってあげる。超でかいの。割れないよ。前すみれさんの時(年少の時)作れたもん。」F児は年少の時に裏山の粘土で大きい泥団子が作れたことを思い出して得意気に話す。
K児は、土でどろどろの手をF児の前で見せた。F児も自分の手を見せ、
「泥じゃりゃじゃりゃ」と言い、笑い合う。粘土の感触や真っ黒になった手からイメージする言葉を表現する。3人で、その言葉の響きを楽しむ。
最後は、出来上がった泥団子を教師に得意気に見せて、丸い泥団子ができたことに満足しているようだった。
その後も、よく原っぱに泥団子づくりに行っている。他の子にいい土の場所を教えたり、乾いているときは、掘って湿った土を掘りだしている。

子ども達のきづき

以前に土粘土を扱った時の感触や特性をしっかりと覚えており、そこから、泥団子にしても割れないかもしれないというアイデアから主体的な行動となった。
また、いろいろな土の感触を言葉で表現することや友達同士で同じ質の土を探すことから、3人の気持ちが共感し、意気投合することで、「友達」というものを意識した楽しい活動となった。
相手に自分の思いを伝えたり、相手の思いに気づきながら集団で生活して遊ぶ経験が少ないR児だったが、土粘土の感触を言葉で表現することで、その感触や喜びを友達と共有する楽しさを味わえたのではないか。
この活動から、3人は他の友達に土の場所を教えたり、土の表面が乾いている時は地面を掘って湿った土を探すなどの想像性をもって探究している。

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事例に対する保育者の思い

一言で土・砂と言ってもいろいろなものがあります。どのくらいの細かさ(粗さ)であるのか、どのくらいの水分を含んでいるのか、それによって形状が違ってきます。それを子どもたちは、いろいろな言葉で表現しています。ざらざら・べたべた・ぬるぬる・じゃりじゃり・つるつる・・子どもが感じたままに「もにゃもにゃ」と言いながら粘土だらけの手を見せ合っている姿を目にした時は、「感動が口から出た」といった感じでした。

形状だけでなく、場所や時間によって土はあたたかくなったり、冷たくなったりします。季節によっても随分違います。6月の雨を含んだ土、8月の焼けるような土、11月の木の実や松葉が混じった土、12月は霜柱が立ちます。1月は雪に覆われています。そんな土や砂をシャベルですくったり、掘ったり、集めたり、カップに詰めたり、型を抜いたり・・・。砂遊びはいろいろな形で楽しまれます。

子どもたちは、素手で触れたり、握りしめたりしながら泥団子を作ることもあります。どこの砂で団子の芯を作るのか、てのひらをどのくらい広げ、どのくらいの力で握っていったらいいのか、どのくらいの固さになったら、どんな砂をふりかけるのか、どんな色になればいいのか、その砂がどこにあるのか。試行錯誤を繰り返す中にいろいろな発見があります。湿り気と硬さを手のひらの感覚が確かめていって、気持ちは手のひらに集中していく、それはもう職人技です。始めは見よう見まねで作ります。砂や土は、壊れててもまた作り直すことができます。何度も感触を楽しんだり、イメージに近づくまで作り直していけることが土の魅力だと思っています。失敗がないのです。

また同じスペースで遊ぶ子どもたちは自然と役割分担ができていきます。共感や言葉のやり取りが生まれていきます。

一方で、年少児がそうやって泥団子を作ることは悪いことではないと思いますが、感覚が発達していく時は、手のひらの上だけの感触ではなく、体じゅうを使って砂や土を楽しんでほしいと思うのです。始めは体中で大きな動きで、だんだんに指先で細工をしていくのがいいと思います。いろいろな道具もありますが、素手、素足、もっと言えば裸で砂とたわむれ、体中で砂や水の感触を楽しむことが大切、そんな時は、心は解放されています。

私たちの園は、敷地が広く、園庭、原っぱ、裏山など、それだけいろいろな性質の土があります。この上田地域は良質の瓦ができるくらいの粘土質の土に恵まれています。また裏山は、大昔海だったこともあって、海底にあるようなつるつるした砂が在ったりするのです。そんな地域の特長のある土で遊ぶことが大切です。ふるさとの水や空気が体に合うように、ふるさとの土は命を喜ばせることでしょう。

小さい子どもは、土で思いっきり遊ぶべきです。体中がまっ白くなるほど土まみれになって、汗や泥にまみれたり、爪に泥が挟まったりしている子どもが、思いっきり遊んでいる・思いっきり魂をゆさぶっている子どもなのではないでしょうか。それが長野の子どもです。

うえだじょしたんきだいがくふぞくようちえん 上田女子短期大学附属幼稚園

園の形態 普及型
代表者氏名 園長 : 水野 美恵
運営法人 学校法人 北野学園
運営法人代表者名 小池 明
園の設立日 1978.2.22
認定日 2015.10.13
区分 幼稚園
住所 〒386-1214 上田市下之郷乙602
エリア 東信
お問い合わせ先 TEL : 0268-38-5996 
FAX : 0268-38-5972 
MAIL : uwfuzoku@ued.janis.or.jp
ホームページ http://www.uedawjc.ac.jp/kind/
定員数 未満児 : 0人 3歳児 : 70人 4歳児 : 70人 5歳児 : 70人 6歳(学童)以上 : 0人
基本開所曜日 月,火,水,木,金
基本開所時間 8時30分〜15時
延長保育の有無 要問合せ
園児募集 要問合せ
保育者募集 要問合せ

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