2025年11月25日

テーマ：

土／植物・生物／水／空・天気／火／人・地域／食／つくる

年　齢：

４・５歳

ねらい：

・友だちと協力しながら作業を進める中で、自分の役割に気づいたり、力を合わせて達成する喜びを味わう
・自分の手で育て、収穫し、調理したものを味わうことで、”自分でできた”という達成感や食べることの喜びを感じ、主体的にかかわる力を育む
・苗植えから収穫・調理までの経験を通して、自然の育ちや食材ができる過程に興味をもち、生命や恵みへの感謝の気持ちを育てる

今年の焼き芋会は、子どもたちの楽しみと成長がたくさんつまった行事となりました。　　　　　　　きっかけは５月。年長・年中の子どもたちが畑へ行き、さつまいもの苗を植えたその日から楽しみが始まっていました。畑では、土の感触を確かめながら「大きくなあれ」とのちに来る収穫に期待を込めて優しい声をかけ、苗を植える姿はとても微笑ましいものでした。その後の草取りでも「おいも大きくなったかな？」と苗木の生長を気にする声が聞こえ、収穫への期待が膨らんでいきました。

いよいよ迎えた収穫の日。畑一面に広がった長いつるに驚きつつも、「よいしょ！」「こっちも手伝うよ！」と友だちと協力しながらつるをほどいていきました。つるの下から見えた土を掘ると、大小さまざまなさつまいもが次々と顔を出し、「こんな大きいのあったよ！」「私のも見て！」と笑顔が溢れていました。自分の手で掘り上げたさつまいもを誇らしげに見せてくれる姿に、この数か月の頑張りが実ったことを感じているようでした。

焼き芋会当日、子どもたちは収穫したさつまいもを手にキッチンペーパーとアルミホイルをまく作業に夢中。「優しく包むんだよ」「ぎゅっとしたらやぶれちゃうよ」と友だち同士で声をかけ合う様子もあり、経験を通して培われた力を感じました。

さつまいもの焼ける匂いに誘われて子どもたちが次々と集まり、「まだかな」「早く食べたいな」と目を輝かせて待っていました。いざ、焼きあがったさつまいもを受け取ると、熱々の湯気とともに大きく口を開けて頬張り、「あまい！」「おいしい！」と満足そうな笑顔が広がりました。おかわりを楽しむ子も多く、心もお腹も満たされた時間となりました。

苗植えから収穫、そして美味しく食べるまでの一連の体験を通して、自然への興味や協力する力、そして達成感を味わうことができた焼き芋会でした。

苗植えから草取り、収穫、そして焼き芋会までの一連の体験を通して、子どもたちは多くの気づきを得ていました。畑では「お芋は土の中で大きくなるんだ！」と野菜の育ちへの興味が広がり、長いつるを引っ張りながら「こんなに伸びるんだ」と植物の形にも驚いていました。収穫では、友だちと力を合わせて掘り進める中で「一緒にやったらできた！」という達成感を味わう姿も見られました。焼き芋の準備では、自分で包んださつまいもに愛着をもち、焼ける匂いに胸を弾ませながら「早く食べたい！」と期待が高まり、ホクホクの焼き芋を味わうことで”育てる・収穫する・食べる”つながりを実感していました。

今回の焼き芋会では、苗植えから収穫、調理までを通して自然や食材との関わりをじっくり経験してほしいという思いをもって取り組みました。時間をかけてさつまいもの生長を見守ることで、子どもたちが自然への興味を深めたり、育てる楽しさを感じたりできるように心がけました。また、収穫では「自分でやってみたい」という気持ちを大切にし、友だちと協力して達成できる喜びも味わってほしいと考えて見守りました。焼き芋を包む作業では、一人ひとりの主体性を尊重しながら、できた喜びを共有できるよう働きかけました。