2022年1月21日
- テーマ:
- 空・天気/人・地域
- 年 齢:
- 2,3,4,5歳児
- ねらい:
- ・お正月にまつわる慣習や伝承行事に触れる
・寒さに負けず元気に過ごす

1月20日
今日は『大寒』。大寒は二十四節気の最終節です。佐久地域に伝わる行事や風習をまとめた「季節の催し」という本に、20日の朝どんど焼きでお正月飾りなどを燃やした際に出た灰を家の周囲に撒き、家の周りの穢れ(けがれ)を祓い清め、家内安全を願う…という風習が記されています。
どんど焼きの灰
朝の体操の後、みんなで保育園の周りを一回り。先生が灰を少しずつ撒いていきます。
「蛇も百足もどーけどーけ…」
正確な節はわかりませんが、元気に言葉を唱えながら進みます。本には『木で作った刀で地面を打ちながら歩く』といった記述があります。…木の刀はないので、『強く足を踏み鳴らしながら歩いてみる』ことにしました。蛇や百足を追い払うという意味の言葉だと理解して、地面を踏み鳴らすことは有効なのでは?という思い付き。
イチゴ畑や藤棚の辺りにもパラパラ…『今年もたくさんなりますように!今年もたくさん咲きますように!』
「ミカンだ!」
園の裏手に来ると、もみじの木にミカンがぶら下がっていました。冬の景色の中でミカンのオレンジ色は目を引きます。ここではみんな足を止めて不思議そうに見上げたり、なんでだろうと話し合ったりしていました。そして、また先へ進みます。
今度は氷ゾーンです
スケートリンクのように一面氷。転ばないかと心配しましたが、みんな上手に歩いて進んでいきます。さすがです。…こうして保育園の周りを一回り。悪いものを追い出したり、清めたりすることができました。
子どもたちがお部屋に入った頃、雪が降ってきました
『蛇も百足もどうけどうけ おらぁかじのめえもこだ 槍も刀もさしてきた 胴腹切られて びりつくな』…子ども達の声がまだ遠くでこだましているかのような大寒の景色です。

①冷え込みが続き、2歳児すみれ組さんのテラスには色水の氷ができていました。
8時半:登園してきたお友達『凍っているかな?』と確かめています
10時:「冷たーい!」と言いながら、氷で絵を描いてみました
②みんなの注目を集めたミカン。ぶら下げたのは3歳児ひよこ組の先生。この木は廊下からとてもよく見える木です。


『まあちゃんの みかんのき』という絵本をクラスで読んで、ヒヨドリに興味を持った子ども達。『自分たちもヒヨドリにミカンを食べさせたい!』ということになり、先生が木にミカンをぶら下げてみたのだそうです。(今後の展開やいかに)
③4歳児りす組さんがほうれん草を育てた畑に小鳥がやってくるようになりました。
少ししか残っていないほうれん草をついばんでいます
「ほうれん草を全部食べられたら嫌だな」「鳥もお腹空いているのかな」「どうしたらいいのかな?」と、とりあえず現地へ。
「あ!あそこ、飛んでった」
現場検証後の会議で何かいいアイディアが生まれてくることを期待します。
日本では昔から季節ごとに、色々な年中行事やお祭りが行われてきました。その多くは伝統行事として今でも残っています。毎日同じように繰り返され過ぎていく日々ですが、 節目節目を意識しながら生活することで、なんだか気持ちが整ってくる気がします。 一つ一つの行事には由来や歴史があり、古くからの知恵と祈り、自然への感謝が盛り込まれているように思います。今はまだ十分に理解できないかもしれませんが、子ども達にもそういうものがあることを伝えたいと思って保育に取り入れています。
保育園の周りも清めることができました。さあ、大寒の今から立春まで、清々しい気持ちで寒さを楽しみながら、健康に過ごしたいものです。