2015.12.25

響育の山里 くじら雲 : 鈴木 由加利 さん

『響育の山里くじら雲』に通って

Q1 入園以降のお子さまの変化や成長についてどんなことを感じますか。

兄弟で通わせて9年になります。今、中2のお姉ちゃんを見ていて感じることは、自分を見つめる時間や気持ちを持っていまして、それができるのは、この幼稚園で自分のやりたいことをたくさんやる時間を費やしたからではないかと思っています。「自分」を持っていることは大切で、集団に流されず、常に自分の内面に向き合って判断する力をもっているので、安心して見守っていられます。

Q2 園の活動や子ども達の様子について、印象的なエピソードがあれば教えてください。

2人の子どもをくじら雲に通わせた初めての秋、私は4番目の子を妊娠していて、10月に出産しました。この季節は、毎週1回、長峰山登山があるのですが、ずっと寝ている私に、毎週のようにお土産を持って帰ってきてくれました。それは葉っぱだったり、木の実だったりするのですが、それを通して、だんだんと秋が深まっていくことを感じれることがうれしくて、とても感動したことがいい思い出です。

Q3 「様々な体験活動を幼児期から積極的に取り入れる自然保育」についてどう思われますか。

上の子2人は、くじら雲を卒園していますが、通園中の弟に「あんなに遊びきれる時間は、今しかないよ」と言っています。常に自分が何をしたいかということに向き合いながら、自由に過ごせる5時間は、小学校に上がってからはなかなか持てないと思います。それは子どもたちの言葉を通じてもそうですし、実感としても思っています。
また親も変わったと思います。子どもが遊びきるのを見ていられるというか、子どもの時間を見守れるようになりました。そうすることで、子どもが子どもらしく遊んだり、過ごしたりできるようになったと思います。

Q4 最後に、今後、みなさんの園に入園される親子のみなさんへメッセージをお願いします。

小学校に上がるとき、他のお子さんはひとつの保育園から持ちあがってくる子がほとんどです。そこに自分の子だけがポツンと入っている状態なので、入学の頃になると、「遠くの幼稚園に入れたことで、子どもに負担をかけたのではないか」とモヤモヤすることもあります。他の人と違う選択をすることで、思い悩むときが必ず来るのですが、その度に深く考えて、私は「やっぱり、ここがいい」と思い、下の子も通わせています。
最初は緊張感もあるし、プレッシャーもあると思うのですが、小さいうちに新しい仲間に入るという経験も大切だと思います。そして親として、子どもが慣れていく様子だったり、集団になじんでいく様子を感じることも重要です。子どもは小学校、中学校と親から離れていきますが、その時にどんな様子なのか想像することができます。子どもの経験を深めながら、親もひとつの勉強をさせてもらっているんだと思っています。